
ラウリ・クースクを探して
宮内 悠介
朝日新聞出版 / 2023-08-21
累計読者数4
平均ハイライト数 9.5件/人
推定読了時間 約2時間43分
star総合評価 50/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、「自分のせいにしすぎている気がするけど、じゃあどう生きればいいのか」は、けっこう多くの人が抱える悩みだと思います。優しさのつもりが相手の人生を奪っていたり、まっすぐ生きたいのに環境がそれを許さなかったり。その結果、自分の輪郭がよくわからなくなる瞬間があるんですよね。 『ラウリ・クースクを探して』を読んで刺さったのは、まさにその「どう生きるか」を、個人の物語とエストニアという国の歴史の両方から描いているところでした。たとえば、誰かの不幸を自分の責任だと思いこんで修行僧のように生きてしまうラウリに対して、「その優しさは傲慢だった」と語られる場面。ここは痛いほど現実的で、優しさと自己犠牲の境界を考えさせられます。 さらに、国とは領土ではなくデータであるという発想や、北欧的なデザインを作り続けることすら独立の意思だという視点は、「自分のアイデンティティはどこに置けばいいのか」という問いに、まったく別の角度から光を当ててくれます。環境に翻弄されながらも選び直す自由があるという感覚が、じわっと効いてきました。 誰かに振り回されやすい人、つい自分を責めてしまう人、あるいは「自分の軸ってどこにあるんだろう」と立ち止まっている人に、とても静かに届く一冊だと思います。
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出版社による紹介
1977年、エストニアに生まれたラウリ・クースク。コンピュータ・プログラミングの稀有な才能があった彼は、ソ連のサイバネティクス研究所で活躍することを目指す。だがソ連は崩壊し……。歴史に翻弄された一人の人物を描き出す、かけがえのない物語。
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