
ヴィジュアルを読みとく技術 ──グラフからアートまでを言語化する (ちくま新書)
吉岡友治
累計読者数3
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star総合評価 52/100
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この本について
ものを見るとき、自分では自由に受け取っているつもりなのに、いざ言葉にしようとすると途端に曖昧になってしまうことがあります。アートでも写真でも、グラフでも同じで、「なんとなく分かるけど説明はできない」というところで止まってしまう。僕もずっとそのモヤモヤを抱えていました。 この本が面白いのは、「見方の技術」をちゃんと手続きとして教えてくれるところです。要素を拾う、関係を押さえる、そこから仮説を組み立てる。すごく地味なんですが、この流れを知るだけで、視界がいきなりクリアになる感覚があります。そして、ただ自由に感じればいいわけではなく、僕らはそもそも無数のイメージや常識に囚われている、という指摘も痛いほどリアルでした。だからこそ、自分の見方を取り戻すには、比較したり、言語化したり、試行を重ねるしかないんだと腑に落ちます。 特に刺さったのは、アート鑑賞が「作者との対話」だという視点です。意味が分からず頭を抱えるのも、その対話の一部だと言われると、難解な作品の前でも少し気が楽になる。さらに、美術館や社会の側にも強い意味づけの力が働いていて、僕らはその中で見ているだけなんだ、という構造まで踏み込んでくれるので、単なる鑑賞本に留まりません。 自分の「見えているつもり」を疑い、もう一段深く踏み込みたい人に刺さる本だと思います。
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