
20世紀絵画~モダニズム美術史を問い直す~ (光文社新書)
宮下 誠
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推定読了時間 約7時間19分
star総合評価 60/100
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この本について
絵を見るとき、なんとなく「うまい/へた」や「具象/抽象」で片づけてしまって、でも心のどこかでそれじゃ足りない気がすることありませんか。自分が何を見ているのか、本当はよくわかっていない感じ。僕も美術館に行くたびにそのモヤモヤを抱えていました。 この本は、その曖昧さをごまかさずに向き合わせてくれます。たとえば、遠近法が「当たり前」になった背景や、ゴッホが“見たまま”を描いたつもりでも、それが当時の客観から逸脱していたこと。こういう視点を知ると、絵を前にしたときの「なぜこう見えるのか」「なぜ変だと感じるのか」が少しずつ言葉になります。また、絵画のタイトルが最初の解釈そのものであるとか、四角い画面を自然だと感じるのは建築的な視覚の強制だとか、普段気づかない前提がやわらかく揺さぶられます。 僕自身、これを読んでから絵を見て「作者は何を意図した?」よりも「自分がどんな前提で見ている?」に意識が向くようになりました。大げさではなく、世界の読み取り方が少し変わります。 視覚の“当たり前”を一度ほぐしてみたい人に刺さる一冊だと思います。
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出版社による紹介
私たちは、ある絵画作品に出会い、そこに何が描かれているかを「再認」しえたとき、その絵を「わかる」という。しかし、なぜそれほどまでに私たちは絵を「わかろう」とするのだろうか?20世紀に描かれた絵画は、それ以前の絵画が思いもしなかった無数の認識をその背景に持っている。そして、絵とは具象/抽象の如何にかかわらず、作家のアイデンティティ、或いは民族のアイデンティティと深く結びつき、時代を映す鏡となり、私たちの「鏡像」となっているのだ。本書では「具象/抽象」「わかる/わからない」の二元論に終止符を打ち、“旧東独美術”も視野に収めた新しい解釈パラダイムを提案する。
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