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「かわいい」論 (ちくま新書)

「かわいい」論 (ちくま新書)

四方田犬彦

累計読者数5
平均ハイライト数 7.6件/人
推定読了時間 約4時間14分
star総合評価 44/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 24%

この本について

日常の中で「なんでこんなに何でもかんでも“かわいい”で片付くんだろう」と、うっすら疲れてしまう瞬間ってありますよね。言われたらうれしいはずなのにどこか落ち着かない。逆に自分が口にするときも、ちょっと距離をとっている感じがある。このモヤモヤって、意外と誰にも説明しづらいまま積もっていく気がします。 『「かわいい」論』は、その正体をひとつずつ丁寧にほどいてくれる本でした。たとえば、海外では cute と呼ぶこと自体が政治的な意味を帯びること、日本文化には未完成なものを愛でてきた長い歴史があること、そして「かわいい」と呼ぶ側の力関係がどう働いているか。読みながら、自分がなぜ“素直によろこべない時”があるのか、その背景が静かに見えてくる感覚がありました。 個人的に効いたのは、「かわいい」は本質ではなく、こちらが投影する行為だと示されるくだりです。だからこそ、他人のぬいぐるみはかわいく見えない。かわいさが関係性の中で生まれるものだとわかると、自分が感じていた違和感の居場所がようやくつかめる気がしました。 「“かわいい”という言葉の力に振り回されている気がする人」に刺さると思います。ふだん当たり前に使っている言葉を見つめ直すだけで、世界の輪郭が少し変わるような一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

世界に冠たる「かわいい」大国ニッポン。キティちゃん、ポケモン、セーラームーンなどなど、日本製のキャラクター商品が世界中を席巻している。その市場規模は二兆円ともいわれ、消費社会の文化商品として大きな意味を担うようになった。では、なぜ、日本の「かわいい」は、これほどまでに眩しげな光を放つのか?本書は、「かわいい」を21世紀の美学として位置づけ、その構造を通時的かつ共時的に分析する、はじめての試みである。
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