
女子をこじらせて
雨宮まみ
ポット出版 / 201504
この本について
「自分は“女”としてどう見られているんだろう」。そういう感覚って、誰に言うでもなくずっと胸のどこかにあって、日常のささいな場面でじわっと痛むことがあります。友達と並んだ時の扱われ方の差とか、誰かの何気ないひと言で急に立場を意識させられるとか。私自身も、そういう「比べられてしまう場所」に長くしんどさを感じてきたタイプです。 『女子をこじらせて』は、そのモヤモヤを無理に肯定も否定もせず、「そう思ってしまう背景ってこういうことかもしれない」と丁寧に言語化してくれる本でした。たとえば、かわいい友人の買い物に付き合ったときの扱いの差で積み重なる挫折感とか、「女としての価値」に自信が持てないまま大人になったときの居心地の悪さとか。自分の感覚そのものを誰かに説明できなかった部分を、雨宮さんが代わりに掬ってくれた気がします。 同時に、この本は「じゃあどう生きるか」を押しつけないのもよくて、ただ著者が自分の足で外に出て、恥をかきながら世界に触れていこうとする姿勢だけが静かに残ります。女として扱われることの窮屈さに反発しつつ、それでも仕事や表現の場で自分の言葉を使っていく過程が、妙に励みになるんです。私は「こういう道の抜け方もあるんだな」と思わされました。 「自分の性別や見た目で評価が決まってしまう感覚にずっと疲れている人」に刺さる本だと思います。読んでしばらくしてからじわっと効いてくるタイプの一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第8章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの24%が集中しています。
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