
乳と卵
川上未映子
文藝春秋 / 2010-09-10
累計読者数9
平均ハイライト数 17.2件/人
推定読了時間 約1時間14分
star総合評価 63/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 51%
この本について
ときどき、自分の体や感情について「これはほんまに自分のものなんかな」と思う瞬間がありませんか。生理のこと、家族との距離、女であることへの期待。どれも日常のはずなのに、ふっと置いてけぼりを食らったみたいに感じるときがある。そんなとき、説明よりもまず「ああ、こういう感触ってあるよな」と思わせてくれる本に出会いたくなります。 川上未映子『乳と卵』は、まさにその“感触”をひたすら丁寧に追う物語です。読者が保存していた抜粋には、自分の体が勝手に変わっていく心細さや、生まれる・生まれないという根源的な問題に向き合わされる息苦しさが繰り返し出てくるんですよね。綺麗ごとじゃなく、モヤモヤの素をそのまま差し出してくれるので、読んでいて「うん、そうなるよな」と妙に落ち着いたりもする。 そしてもう一つ大きいのは、人から見られる自分と、本当に感じている自分のズレをそのまま描いていること。笑っているように見えて何も伝わっていない空気とか、相手の価値観に乗せられそうになる瞬間とか、そういう細部の痛さがやたらリアルです。物語なのに、自分の記憶の断片を拾い直しているような気分になる。 「答えが欲しいわけじゃないけど、このモヤモヤを誰かと共有したい」という人に刺さる一冊です。暴れない言葉で、でも誤魔化さずに、自分の内側を見つめ直すきっかけをくれる本だと思います。
analytics
読書インサイト
ハイライト密度
開始終了
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
2008年の第138回芥川賞受賞作! 娘の緑子を連れて大阪から上京してきた姉でホステスの巻子。巻子は豊胸手術を受けることに取りつかれている。緑子は言葉を発することを拒否し、ノートに言葉を書き連ねる。夏の三日間に展開される哀切なドラマは、身体と言葉の狂おしい交錯としての表現を極める。日本文学の風景を一夜にして変えてしまった傑作。
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
無料ではじめる
クレジットカード不要









