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ヘヴン (講談社文庫)

ヘヴン (講談社文庫)

川上未映子

講談社 / 2012-05-15

累計読者数6
平均ハイライト数 14.7件/人
推定読了時間 約3時間17分
star総合評価 62/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 60%

この本について

日常でふと「なんでこんなことが起きるんだろう」とか、「自分が感じている意味ってどこまで本物なんだろう」と立ち止まることがありませんか。理由づけしようとするたびに空回りして、でも放っておくこともできない。僕も同じで、その曖昧さの中にいるときに『ヘヴン』を読むと、世界の見え方が少しだけ変わります。 この物語が効いてくるのは、まず“たまたま”で成り立っているはずの世界に、どうやって意味を与えてしまうのかを丁寧に描いているところです。加害も被害も、信じることも拒むことも、結局は自分の解釈の組み合わせにすぎない。そう言われると冷たく聞こえるけれど、読んでいると自分の中の「そうかもしれない」という微妙な感覚が静かに動き始めます。そしてもうひとつ、痛みや弱さに“意味を見ようとする側”と、“意味なんてないと言い切る側”のあいだで揺れる感情が、そのまま自分の揺れ方と重なる瞬間があるんです。誰かが弱いから、強いからじゃなくて、ただそう感じてしまう自分の在り方を見つめ直すことになる。 残酷な場面も多いけれど、その奥にある「人が世界をどう受け取るか」というテーマはとても静かで、読後に変な力の入り方が抜けていきます。自分の感じ方に少しでも違和感を抱えている人は、この本に救われるというより、そっと現実を見返すための角度をもらえると思います。 こんな人に刺さる一冊です。意味を探してしまう癖がある人。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「苛められ、暴力をふるわれ、なぜ僕はそれに従うことしかできないのだろう」 善悪の根源を問う、著者初の長編小説。
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