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戦争と哲学 (マイナビ新書)

戦争と哲学 (マイナビ新書)

岡本裕一朗

マイナビ出版 / 20231128

累計読者数4
平均ハイライト数 12件/人
推定読了時間 約1時間56分
star総合評価 55/100
menu_book精読型
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この本について

最近、ニュースを見ていても、Xを眺めていても、「戦争って結局なんなのか」「誰がどんな理屈で正当化してきたのか」が頭の中でぐるぐるすることってありませんか。自分でも判断したいのに、歴史も思想もごちゃっとしていて、つい表面的な理解のまま止まってしまう感じです。僕自身もずっとその状態でした。 この本は、戦争そのものを肯定するか否か、という単純な話ではなく、各時代の哲学者がどんな背景でその立場を取ったのかを丁寧に説明してくれます。例えば、アウグスティヌスが「自衛のための戦争」を受け入れざるを得なかった事情や、ヘーゲルが平和を「国民がゆるむ状態」と考えていた理由、あるいはホッブズが自然状態を「人間は人間に対して狼」と表現した意味など、単語として知っていても文脈が掴めていなかった部分が一気につながります。さらに、総動員という概念が日本だけの特殊なものではなく、20世紀全体の流れだったことや、テクノロジーが国民の美意識まで変えていった過程など、現代のニュースと地続きの視点が得られるのがありがたいところです。 戦争や政治思想の話は、どうしても感情的な意見に流されやすいですが、この本は「当時の人はこう見ていた」という理解の踏み台をくれます。自分の意見を作るための材料を集めたい人に向いている一冊だと思います。特に、単語やスローガンではなく、思想が生まれた背景ごと理解したい人には刺さるはずです。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ウクライナ侵攻などの影響で、最近は戦争関連のニュースを耳にしない日が少なくなりました。一方で哲学において、戦争がどのような問題になりうるか、あるいはどのような問題になってきたか、あまり論じられることがありませんでした。例えば、プラトンについて教える際、プラトンと戦争の関わりについては、ほとんど語られることはありませんでした。“ 永遠平和主義 ”のような文脈でしばしば語られるカントについても、実は戦争一般を否定しているわけではありません。「戦争と哲学」というと、真逆の領域のように思えるかもしれませんが、むしろ哲学者は常に戦争について語ってきた部分があります。しかし、哲学の入門書や哲学書などで、戦争について論じられていることは極めて少なく、戦争という問題を現実的に考えなくてはならない局面においては、道標となる武器、つまり、考えるための手段が改めて必要です。それゆえ、今まで哲学において戦争がどのように語られてきたのかを、改めてもう一度、まとめ直す必要があります。戦争を肯定するとか、否定するとか、そういったスタンスで論じていくのではなく、なぜ哲学が戦争と関わるのか、戦争を通して哲学をどの様に見るべきなのか、そういった問題を本書では解説していきます。戦争と哲学の関係性について、歴史上の流れと、理想主義vs現実主義、この二つを軸に問い直す一冊です。

目次

序 章 戦争には大義が必要 第1章 ウクライナ戦争を考える 第2章 ポリスのための戦争 第3章 神のための戦争 第4章 王と市民の戦争 第5章 国家・国民・民族のための戦争 第6章 革命のための戦争 第7章 総動員としての戦争 第8章 ポストモダンの戦争
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