
しゅうまつのやわらかな、
浅井 音楽 and つくみず
KADOKAWA / 2024-12-19
この本について
日常のどこかで、ふと「自分の中の空洞みたいなもの」を持て余す瞬間ってありませんか。仕事の合間でも、帰り道でも、理由もなく胸のあたりがざわつく感じ。埋めたいのか、そのまま抱えていたいのか、自分でもよく分からないまま時間だけが流れていく。そういうときに限って、昔のことばかり思い出したりして、いまの自分との距離がよけいに分からなくなったりします。 『しゅうまつのやわらかな、』は、その“からっぽ”の扱い方に無理な答えを出そうとしません。むしろ、空白に敏感になってしまう日の感覚そのものを丁寧に拾ってくれる本です。とんかつの口みたいに、自分でも制御できない欲や気分に振り回される瞬間を、「あるよね」と笑って受け止めてくれたり。忘れたいのに鮮明に残る記憶が、実はもう自分の手を離れつつある気配なんじゃないかと、少しだけ別の角度を示してくれたり。あるいは、細部を見つめようとする視線そのものに、自分の輪郭がにじむ瞬間があることをそっと思い出させてくれたりします。 大げさに救ってくれる本ではないけれど、過去でも未来でもなく「いまここ」に漂う気持ちのざらつきを、急かさずに扱うための温度をくれる本です。自分の感受性がちょっと過敏で、世界の細部にふれてしまってしんどいときに、そばに置いておくと呼吸がしやすくなるはずです。こんな人に刺さると思います。感情の“行き場のなさ”を持て余している日が多い人。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの75%が集中しています。
読書の順序
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