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しゅうまつのやわらかな、

しゅうまつのやわらかな、

浅井 音楽 and つくみず

KADOKAWA / 2024-12-19

累計読者数3
平均ハイライト数 4件/人
推定読了時間 約3時間20分
star総合評価 30/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 31%

この本について

日常のどこかで、ふと「自分の中の空洞みたいなもの」を持て余す瞬間ってありませんか。仕事の合間でも、帰り道でも、理由もなく胸のあたりがざわつく感じ。埋めたいのか、そのまま抱えていたいのか、自分でもよく分からないまま時間だけが流れていく。そういうときに限って、昔のことばかり思い出したりして、いまの自分との距離がよけいに分からなくなったりします。 『しゅうまつのやわらかな、』は、その“からっぽ”の扱い方に無理な答えを出そうとしません。むしろ、空白に敏感になってしまう日の感覚そのものを丁寧に拾ってくれる本です。とんかつの口みたいに、自分でも制御できない欲や気分に振り回される瞬間を、「あるよね」と笑って受け止めてくれたり。忘れたいのに鮮明に残る記憶が、実はもう自分の手を離れつつある気配なんじゃないかと、少しだけ別の角度を示してくれたり。あるいは、細部を見つめようとする視線そのものに、自分の輪郭がにじむ瞬間があることをそっと思い出させてくれたりします。 大げさに救ってくれる本ではないけれど、過去でも未来でもなく「いまここ」に漂う気持ちのざらつきを、急かさずに扱うための温度をくれる本です。自分の感受性がちょっと過敏で、世界の細部にふれてしまってしんどいときに、そばに置いておくと呼吸がしやすくなるはずです。こんな人に刺さると思います。感情の“行き場のなさ”を持て余している日が多い人。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

忘却と喪失。停滞と安寧。異端の言語感覚で綴られる、過ぎ去った日々の心象。 随筆。小説。詩。日記。変幻自在に境界を超える筆致が織りなす待望の随想集。 装画:つくみず 装丁:名久井直子 ———————————————————————————————————————— 小さなころの夢は石になることで、いま夢みるのも石になること。 もの言わず、もったりと、ただそこにあるだけのものでありたい。 水と風に磨かれて、つやつやしたからだにひかりを溜めていたい。 ときどき拾われて、飾られたり投げられたりするのも、悪くない。 むきだしのみじめさを武器にも鎧にもしないで、そこにありたい。 『石の日』より ……きっと、何者にもなれない。そんな言葉を聞いて、煮物にもなれない、と思った。 何者にもなれない、という十の音のつらなりは、その九つを煮物にもなれないが占める。 『煮物にもなれない』より ことばはすべて、こころの翻訳だから、決して明かされない秘密を持っている。ちょうど湖の水を手にすくいとったとき、手の中の水はもう湖ではないように、そんなふうにしかことばをあつかうことはできないのだと、しずかにあきらめている。 『コンサバ』より 深淵をのぞくとき深淵もまたひとりぼっち。しーん。えーん。 『めそめそメソッド』より 神は細部に宿るのではなく、細部を見つめる視線に宿る。 それか、細部にすました耳に。こまやかさをこぼさないよう、ふるえる手つきの中に。 『ゴッホとズボン』より ————————————————————————————————————————
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