
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
尾形真理子
ベストセラーズ / 2014-02-10
この本について
恋愛でも仕事でも、うまくいっているはずなのに心が置いてきぼりになる瞬間ってありますよね。新しい洋服を買っても気持ちは軽くならないとか、好きな人の言葉を信じきれないとか、周りに合わせてばかりで自分の選択がわからなくなるとか。私もそういう時期によく悩むのですが、この本を読んでいると「そんなふうに揺れる自分でもいいんだ」と少し呼吸が整う感覚があります。 刺さるのは、恋が実らなかった経験もちゃんと自分の中に残っているという視点や、「耐える」か「引く」かだけじゃなくて、もっと自分に合う選択肢があっていいという気づきです。さらに、誰にも気づかれない小さな思いやりを積み重ねている人が、本当の意味で人に向き合えるという描写も強く残ります。恋の迷いだけでなく、自分の仕事や態度までそっと整えてくれるところが、この本の効きどころなんだと思います。 恋愛小説ではあるんですが、単なる胸キュンではなく、自分の感情の扱い方が少しだけ上手くなる一冊です。自分にとっての「いい人」を誰かに決めさせず、ちゃんと欲しがることを許せるようになる。そういう意味で「自分の気持ちに鈍くなってきた気がする人」に特に刺さると思います。 物語の中の登場人物たちが、焦ったり、間違えたりしながら、それでも少しずつ前を向く姿を見ていると、自分の生活にも静かに反映されていきます。あしたの服を悩めるくらいには、あしたを夢見られる自分に戻っていける感じがするんです。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。
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