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砂漠と異人たち

砂漠と異人たち

宇野 常寛

株式会社朝日新聞出版 / 2022-10-20

累計読者数7
平均ハイライト数 12件/人
推定読了時間 約3時間42分
star総合評価 42/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 25%

この本について

最近、SNSを見ていると「考えているつもりなのに、実は流れに乗っているだけじゃないか」と不安になることがあります。情報を追いかければ判断が深まると思っていたのに、気づけばタイムラインの“潮目”に合わせて反応しているだけだったり。自分の頭で考えている感覚が薄れていくあの感じ、僕もずっとモヤモヤしていました。 『砂漠と異人たち』は、その違和感を丁寧に言語化してくれる本でした。SNSが快楽としての「発信」を与え、僕たちを閉じた相互評価のゲームに巻き込んでいく構造を、ここまで地に足ついた形で説明してくれる本は多くありません。特に、人々が問題解決のためではなく“不安を消すため”に情報を検索し発信するようになった流れや、未知に触れたつもりで実はネットワーク内部に閉じ込められていたという指摘は、身に覚えがありすぎて背筋が伸びました。 この本の良さは、単に「SNSは危険だ」と突き放すのではなく、そこからどう外に出る手触りを取り戻すかを模索しているところにあります。閉じた評価の回路から離れ、問題そのものに触れるための“遅いインターネット”という提案も、日常の判断に引き寄せて考えられる現実的な視点として読めました。 自分が情報に振り回されている気がする人、あるいは「外に出たはずなのに何も変わらない」感覚を抱えている人には、かなり静かに響く一冊だと思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

情報社会を支配する相互評価のゲームの〈外部〉を求め、「僕」は旅立った。そこで出会う村上春樹、ハンナ・アーレント、コリン・ウィルソン、吉本隆明、そしてアラビアのロレンス――。20世紀を速く、タフに走り抜けた先人の達成と挫折から、21世紀に望まれる主体像を探る「批評」的冒険譚。
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