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かわいそうだね?

かわいそうだね?

綿矢りさ

文藝春秋 / 2013-12-10

累計読者数13
平均ハイライト数 6件/人
推定読了時間 約2時間59分
star総合評価 47/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 25%

この本について

人間関係って、正解があるようで全然つかめなくて、ときどき自分だけ感情の扱いが下手なんじゃないかと思うことがあります。素直な疑問を飲み込んでモヤモヤしたり、相手の矛盾に腹が立つのに嫌いになれなかったり、誰かの前では強くふるまってしまったり。分かってほしいのに、うまく言葉にできないまま一日が終わる。そんな経験がある人には、この小説はけっこう刺さると思います。 『かわいそうだね?』は、主人公の心の揺れ方がとても現実的で、読んでいると「ああ、自分もこうやって勝手に比べたり、強がったりしてるな」と妙に居心地が悪くなるんですが、それが逆に救いでした。たとえば、相手を思い出した瞬間に湧く親しみと嫉妬の同居とか、言わずに察する文化に振り回されてしまう感じとか、言えない不安が膨らんでいくときのどうしようもなさとか。自分の中のちょっと触りたくない部分まで丁寧に言語化されていて、読みながら「そう、これこれ」とうなずいてしまう場面が多かったです。 特に効いたのは、弱さを隠すために強く振る舞う役割をつい引き受けてしまう視点や、誰かを憐れむことの裏にある複雑な気持ちをそのまま描いてくれるところ。かっこつけても、取り繕っても、人生のどこかは雑で、適度に狂っている。その事実を否定しなくてもいいんだと思えたのは大きかったです。 人を好きになることに疲れたとき、自分の感情が面倒くさすぎると感じているとき、この物語はかなり寄り添ってくれます。そんな人にこそ読んでほしい一冊です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「許せないなら別れる」——彼氏が元彼女を居候させると言い出した。愛してるのは君だけ、と彼は言うけど……。週刊誌連載中から痛快なラストが話題を呼んだ表題作。そして、併録の「亜美ちゃんは美人」は、美人の親友が隣にいるせいでいつも“二番”に甘んじるしかない女子の複雑感情に「あるある!」と思わず頷いてしまう傑作。綿矢流の黒いユーモアと観察眼が光る恋愛小説。第6回(2012年)大江健三郎賞受賞作。
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