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次の町まで、きみはどんな歌をうたうの? (河出文庫)

次の町まで、きみはどんな歌をうたうの? (河出文庫)

柴崎友香

河出書房新社 / 2006-03-20

累計読者数4
平均ハイライト数 9件/人
推定読了時間 約1時間41分
star総合評価 49/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 35%

この本について

人間関係って、はっきり言葉にできない気持ちのまま流されていくことが多いですよね。誰かを好きになったり、少し距離を置きたくなったり、本当は欲しいものが別にあったり。その場しのぎでやり過ごせても、心のどこかに「これ、どう扱えばいいんだろう」というモヤモヤが残る。僕も何度もそうで、正解がわからないまま進んでしまうタイプです。 『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』は、その曖昧さの中にある“微妙な手触り”だけをすくい取ったような小説でした。読者の方が保存していた抜粋を見ても、特に刺さっていたのは「好きかどうか」「傷つくほどじゃないけど忘れたくない感情」「相手を願う気持ちのゆらぎ」みたいな、説明しづらい領域なんですよね。高速道路の退屈さとか、手の形をじっと見てしまう感じとか、深夜のサービスエリアの静けさとか、ああいう“場面で思い出す感情”がこの本にはたくさんある。 読んでいて思ったのは、気持ちを結論づけなくていいという安心感でした。相手を好きだと自覚する瞬間がやけに遅れてやってくることもあるし、嫉妬が湧いてもおかしくない場面で、なぜか「晴れたらいいのに」と願う不思議さもある。それらを「こういうこともあるよね」とそっと横に置いてくれる。自分の感情を“整理する”というより、“そのまま置いておける棚”を作ってくれる感じです。 こんな人に刺さると思います。自分の気持ちをうまく言語化できないまま生きてきた人。読後、少しだけ世界の輪郭がやわらかくなります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

「どこかよくわからない場所で、何時かよくわからない真夜中に、ぼくは何度目かの失恋をした」─友人カップルのドライブツアーに、男二人がむりやり便乗。行き交う四人の思いを乗せて走る車の行先は?恋をめぐる、せつなくユーモラスな物語。「きょうのできごと」と並ぶ名作、待望の文庫化!
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