ヨムナビ
書記バートルビー/漂流船 (光文社古典新訳文庫)

書記バートルビー/漂流船 (光文社古典新訳文庫)

メルヴィル、牧野 有通

光文社 / 2015-09-20

累計読者数4
平均ハイライト数 5.3件/人
推定読了時間 約6時間56分
star総合評価 51/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 54%

この本について

仕事でも日常でも、「相手の行動が理解できなくて、こちらだけ消耗していく感じ」に心当たりがある人は多いと思います。やさしさで手を差し伸べているつもりなのに、相手は動かない。むしろ沈黙や曖昧さで返されて、こちらが揺さぶられてしまう。自分の前提が崩れていくあの感覚です。 『書記バートルビー』を読んでいて刺さるのは、まさにその“前提が通じない相手”と向き合う時の戸惑いが細かく描かれているところでした。語り手は「彼のためにこうした方がいい」と考えるのですが、抜粋にもあるとおり、それはあくまで語り手の仮定でしかない。バートルビーは動かないし、理由も説明しないし、こちらの常識の土俵に乗ってこない。その沈黙が、怒りよりも不安や無力感をじわじわ増幅させていくのが妙にリアルなんです。 同時に、仕事場のターキーやニッパーズの奇妙な騒ぎや癖の描写が挟まることで、「人はみんな、他人から見れば理不尽で、扱いづらい存在なんだよな」という気づきも生まれます。語り手自身も“安楽な生き方”を信じているはずなのに、受動的な抵抗の前では簡単に揺らいでしまう。ここに、人に向き合うときの限界と、そこから逃げられない自分の弱さがにじみます。 他人の不可解さに疲れている人や、「どうしてこうなるのか自分でもわからない」と感じてしまう関係に心当たりがある人には、静かに効く一冊だと思います。

analytics

読書インサイト

ハイライト密度

開始終了

多くの読者は4に最もインサイトを感じており、全ハイライトの19%が集中しています。

読書の順序

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

ウォール街の法律事務所で雇った寡黙な男バートルビーは、決まった仕事以外の用を言いつけると「そうしない方がいいと思います」と言い、一切を拒絶する。彼の拒絶はさらに酷くなっていき...。不可解な人物の存在を通して社会の闇を抉る、メルヴィルの代表的中篇2作。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要