ヨムナビ
しょうがの味は熱い (文春文庫)

しょうがの味は熱い (文春文庫)

綿矢りさ

文藝春秋 / 2015-05-10

累計読者数4
平均ハイライト数 7.5件/人
推定読了時間 約1時間50分
star総合評価 37/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 10%

この本について

恋人と一緒にいるのに、同じ場所に立っている感じがしないときってありますよね。結婚をめぐる温度差や、相手の癖ひとつに揺さぶられたり、好きなのに噛み合わない会話に疲れてしまったり。大きな問題じゃないはずなのに、じわじわ心を侵食していくあの感じ。自分だけが不器用なのか、と不安にもなるし、どこまで合わせていいのかも分からない。 『しょうがの味は熱い』は、その「どうしてこうなるんだろう」という視界のぼやけを、日常の細部から静かに整えてくれる小説でした。二人の考え方はどちらも間違っていないのに、決定的に重ならない。そこを作者は、ドラマチックにせず、台所の匂いやシーツの感触、夜の川の光みたいな“生活の現実”を通して描いていきます。読んでいると、すれ違いの正体が大げさな運命ではなく、言葉にならなかった気配や癖の積み重ねなのだと腑に落ちてくるんです。相手の秩序を守ろうと必死になってしまう側の息苦しさと、守られる側の幼さが同時に見えてしまうのも切なくて、妙にリアルでした。 恋愛に自信を持ちたいというより、「この揺れをどう扱えばいいのか知りたい」という人に刺さると思います。読み終わるころには、関係を続けるかどうかの答えが出るというより、いま目の前にいる相手と自分をもう少し丁寧に観察してみよう、そんな落ち着きが返ってくる物語でした。

この本に似ている本

すべて見る arrow_right_alt

綿矢りさの他の作品

すべて見る arrow_right_alt
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

同棲=結婚じゃないの?! 煮え切らない男・絃と煮詰まった女・奈世が繰り広げる現代の同棲物語。トホホ笑いの果てに何かが吹っ切れる、迷える男女に贈る一冊。
library_books似た本をもっと見るmap書籍マップで探すroute読書パスガイドauto_awesomeAI診断で次の1冊を探す

読んだ内容を、もう忘れない。

BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。

無料ではじめる

クレジットカード不要