
平等とは何か 運、格差、能力主義を問いなおす (中公新書)
田中将人
中央公論新社 / 2025-03-24
この本について
政治や格差の話になると、「なんとなく理不尽だと思うのに、うまく言葉にできない」というモヤモヤを抱えたまま日常に戻ってしまうことが多いです。努力すれば報われると言われても、相続や環境の差を見ていると、それだけでは説明がつかない気もする。そんなとき、この本は一度立ち止まるための足場をくれました。 特に刺さったのは、不平等をめぐる理由を四つに分けて整理してくれるところです。生活の不安が生まれること、差別の構造が固定化されること、試験や制度がそもそも公平に機能しなくなること、そして少数が社会を支配しやすくなること。ふだん一括りに語られやすい「格差」の中に、実は違う問題がいくつも重なっていると気づかされました。だからこそ、「能力が高い人が上に行くのは当然」という言い方では整理しきれない領域があるんだと腑に落ちます。 もう一つは、選挙や民主主義の話がファサードに終わる危うさです。一見公平に見える仕組みでも、見えない支配や影響力が残っていれば、実質的には不平等が再生産される。こういう視点を持てるだけで、ニュースの見え方が変わりました。 「努力と運と制度の関係を、感覚ではなく考えたい人」にとって、静かに効いてくる本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの50%が集中しています。
読書の順序
この本に似ている本
すべて見る arrow_right_alt
ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた (角川学芸出版単行本)
斎藤 幸平

平等について、いま話したいこと
トマ ピケティ, マイケル サンデル, and 岡本 麻左子

Capital in the Twenty-First Century (English Edition)
Thomas Piketty、Arthur Goldhammer

「最前線の映画」を読む Vol.3 それでも映画は「格差」を描く(インターナショナル新書) (集英社インターナショナル)
町山智浩

実力も運のうち 能力主義は正義か?
マイケル サンデル and 鬼澤 忍
書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
読んだ内容を、もう忘れない。
BookNotion Zなら、Kindleのハイライトを自動で保存・整理。Notionにエクスポートして、いつでも振り返れます。
クレジットカード不要