
「働きたくない」わけではない
すずひら
累計読者数3
平均ハイライト数 7.3件/人
star総合評価 43/100
boltライト読書型
この本について
「働きたくないわけじゃないんだけど、このまま続ける理由もよくわからない」。そんなふうに、仕事と生活のあいだで立ち止まる瞬間ってありますよね。やりたくないことを避けたいだけなのに、社会の空気に押されて「自分が弱いだけなんじゃないか」と不安になる。僕も同じようにぐるぐる考えるタイプなので、この本を読んだときは、著者の正直さにかなり救われました。 すずひらさんは、働くことをきらびやかに語らず、「他者の役に立つこと」という地に足のついた定義に落とし込んでいます。そこで初めて、自分の感覚と社会の感覚がズレる理由が少しつかめる。さらに面白いのは、週5勤務の生活コストが勝手に膨らんでいく仕組みを、自分の生活レベルの話として書いているところで、「ああ、自分もこの循環に入ってるな」と妙に実感しやすいんですよね。 とはいえ、この本は「資本主義を捨てよう」とか「自由に生きろ」と背中を押してくるタイプではありません。むしろ、「ある程度は諦めも必要」と淡々と言う。けれど、その上で「どこで・誰と・何をするかを自分で選びたい」という気持ちを大事に扱ってくれる。そこが僕にはすごく心地よかったです。外側の価値観をいったん全部無視して、自分のフィーリングを拾い直すプロセスは、肩の荷が下りるというより「ようやく自分の声が聞こえた」感じに近いかもしれません。 会社に行きたくない理由が怠け心だけでは片付かないと感じている人、自分の生活の“違和感”に名前をつけたい人には、とても合う本だと思います。
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