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「酔っぱらい」たちの日本近代 酒とアルコールの社会史 (角川新書)

「酔っぱらい」たちの日本近代 酒とアルコールの社会史 (角川新書)

右田 裕規

累計読者数4
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star総合評価 44/100
boltライト読書型

この本について

仕事の飲み会で無理して飲んでしまったり、休日の昼間に一杯ひっかけることへ妙な後ろめたさを覚えたり、あるいは「昔の人はもっと豪快に飲んでたはず」と自分の飲み方を比べてしまったり。酒との距離感って、大人になればなるほどよく分からなくなるなと感じています。 この本は、そういうモヤモヤに対して「歴史のほうから視点をひとつ足してくれる」感じがありました。江戸の庶民が一日一合を当たり前のように飲んでいたこと、酔い倒れすら“儀式の一部”として演じられていた地域があったこと、逆に明治以降になると泥酔は極端に減り、労働中心の社会になるにつれて「酔うこと」自体が仕事の延長みたいに管理されていくこと。読み進めるほど、今の自分の飲酒観が“自然”ではなく、社会の変化に合わせて形づくられたものなんだと気づかされます。 個人的には、酔うことが昔は「特別な日に許される異常状態」とされていたという話が強く残りました。酔いそのものよりも、それを担う役割や場の空気が重視されていて、ある意味で“演じる酔っぱらい”が普通だったという視点です。現代の「飲みすぎたら自己嫌悪」や「終電に合わせて酔いを調整する」みたいな行動が、ただの個人的な癖ではなく、近代の労働文化と深く結びついていたと知ると、少し肩の力が抜けます。 自分の飲み方にどこか違和感がある人、あるいは酒との距離を一度リセットして考えてみたい人には、静かに刺さる一冊だと思います。

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