
横道世之介
吉田 修一
文藝春秋 / 2012-11-10
累計読者数4
平均ハイライト数 2.5件/人
推定読了時間 約5時間25分
star総合評価 26/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 42%
この本について
なんとなくですが、人との関わりについて「結局あの時間って意味あったんだろうか」とか、「大事にすべきものをどう扱えばいいのか分からない」とか、ふと立ち止まってしまう瞬間ってありますよね。失ったものや、自分の手を離れていった関係を前にすると、答えのないモヤモヤだけが残ったりします。 『横道世之介』を読んでいて刺さる人が多いのは、そういうモヤモヤに対して、きれいに片付く答えを示すのではなく、「別の角度から光を当ててくれる」からだと思います。たとえば“失ったものをどう乗り越えるか”という部分。育てること=守ることじゃなくて、失ったあとに立ち上がれる強さを渡すこと、という視点は、仕事でも人間関係でも、そのまま自分の日常に置き換えられる感覚があります。 それから、「世之介と出会った人生と出会わなかった人生はたぶん変わらない。でも、彼に会えた自分は得をしたように感じる」というあの一節。これも、関わった相手が“運命を変える存在”じゃなくても、日々にちょっとした余白やあたたかさを残していくことはあるんだよな、と思わせてくれます。自分にとっても、誰かにとっても、そういう存在でいられたら十分かもしれない、と気持ちが少し軽くなるんです。 派手な物語ではないけれど、人生の途中で「人との距離の取り方に疲れてしまったとき」にそっと効いてくる本だと思います。そんな人に刺さる一冊です。
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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
出版社による紹介
今から20年前──。大学進学のため長崎から上京した横道世之介18歳。愛すべき押しの弱さと隠された芯の強さで、様々な出会いと笑いを引き寄せる。友の結婚に出産、学園祭のサンバ行進、お嬢様との恋愛、カメラとの出会い……。世之介の学生時代の1年間と彼と関わった人々の今を描き、誰の心の中にも、人生にも、温かな光を灯す青春小説の金字塔。第7回本屋大賞第3位に選ばれた、柴田錬三郎賞受賞作。2013年2月公開の映画原作。
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