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漫画と科学

漫画と科学

寺田 寅彦

累計読者数3
平均ハイライト数 3件/人
star総合評価 39/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 31%

この本について

仕事でも日常でも、人を観察しているつもりなのに「結局うまく掴みきれないな」と感じることがよくあります。複雑すぎて、どこを見れば本質に近づけるのか分からないまま時間だけが過ぎる。そんなモヤモヤを抱えているときに、寺田寅彦の『漫画と科学』を読むと、少し視界がクリアになります。 抜粋にもありますが、優れた漫画家は目の前の人間を“全部”描こうとしないんですよね。十人十色の雑多な現実から、あくまで普遍的な一部分を見つけて、それを誇張したり、形にしたりする。そのやり方が、科学者が対象から「型」を取り出すプロセスと驚くほど似ているという指摘に、自分はかなりハッとさせられました。観察するとは全部を拾うことではなく、「どの部分が生きているか」を選ぶ作業なのだと気づかされます。 この視点は、日々の判断にも効いてきます。職場の人間関係でも、企画を考えるときでも、細部に振り回されずに、相手や現象の“型”を探すクセがつく。抽象化というと難しく聞こえますが、漫画家のやり方だと思うと急に身近になるのが、この文章の面白いところです。 なので、この本は「観察しているつもりなのに本質を外しがちだなと感じる人」に刺さると思います。自分もその一人でしたが、この短い随筆に救われた感覚があります。科学の本でも漫画の本でもなく、“ものの見方の話”として読むと、とても実用的です。

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