
こころ
夏目 漱石
文芸春秋 / 2009-04
累計読者数82
平均ハイライト数 18.7件/人
推定読了時間 約9時間6分
star総合評価 71/100
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この本について
人の気持ちに振り回される時って、自分の中にある弱さまでいちいち露出してしまうようで、しんどくなりますよね。好きな人の前で余裕がなくなったり、友人の成功に不安を覚えたり、信じていた相手を疑い始めたり。頭では「落ち着け」と分かっていても、心が勝手にさざ波を立ててしまうあの感じ、僕にもよくあります。 『こころ』を読むと、その揺れが過剰でも特別でもなく、誰かの内側でいつも静かに起きているものなんだと思わされます。先生がKに嫉妬しながらも突き放せず、恋にも友情にも正面から向き合えずに苦しむ場面を追っていると、自分の感情の扱い方が少し変わってくるんです。嫉妬や疑いでぐしゃぐしゃになっても、「なぜそうなるのか」を丁寧に見ていく視点が芽生える。相手の態度ではなく、自分の心の反応そのものに目を向ける余裕が生まれる。さらに、感情に押しつぶされそうな時ほど、判断が極端になりやすいという怖さも実感できます。 完璧じゃないまま人を好きになり、完璧じゃないまま誰かと関わり続けるしかないんだよな、と腹に落ちてくる本です。誰かを大切に思うほど自分が追い詰まってしまう人、または「嫉妬する自分」をどう扱っていいか分からない人にとても刺さると思います。僕自身、この作品に出会ってから、感情に負けそうな日の立ち直り方が少し変わりました。
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出版社による紹介
夏目漱石自身が人間の“こころ”をとらえたと自負し、読み手の“こころ”によって解釈が変容する日本文学の最高峰。
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