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山月記

山月記

中島 敦

パルソラ / 2020-10-02

累計読者数41
平均ハイライト数 3件/人
推定読了時間 約1時間20分
star総合評価 59/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 75%

この本について

最近、自分の実力を試すのが怖くて、つい先延ばしにしてしまう瞬間がありませんか。上を目指したい気持ちはあるのに、努力してダメだったらどうしよう、かといって「凡人の中に混ざる」のもどこか誇りが許さない。こういう中途半端な自尊心に振り回される感じ、僕もよくあります。 『山月記』を読むと、その感情が静かに輪郭を持ちはじめます。読者がよく抜き出す一節にある「臆病な自尊心と、尊大な羞恥心」。あれは単なる文学的表現じゃなくて、行動できない時の心の動きをそのまま言語化してくれています。自分の「珠かもしれない部分」を確かめるのが怖くて磨かず、かといって瓦に混じるのも嫌がって孤立していく李徴の姿は、決して他人事ではありません。 この作品が効くのは、自己否定でも自己啓発でもなく、「ああ、自分もこういうところあるな」と気づけるところです。たとえば、誰にも相談せず一人で抱え込んでしまう時、あるいは努力する前から結果の言い訳を用意してしまう時、李徴の言葉がじわっと刺さります。彼が「獣でも人間でも、もとは別のものだったのでは」と語る場面は、今の自分の姿が本来の姿ではない、という静かな示唆にも聞こえます。 特に、プライドの扱い方が分からず不器用に生きている人には深く届くと思います。決して答えをくれる物語ではないのですが、放置していた心の癖に光を当ててくれる一冊です。共感よりも、少しだけ姿勢が変わるような読後感が残ります。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 不朽の名作をスマホで読みやすく!写真と一緒に楽しむ近代文学!「その声は、我が友、李徴子ではないか?」袁傪はある日、旅の途中で虎に出会う。その正体は袁傪の友人、徴子だった。徴子は自分が虎になったいきさつを語り始め…中島敦の代表作!

目次

李陵.弟子.名人伝.山月記.文字禍.悟浄出世.悟浄歎異.環礁.牛人.狼疾記.斗南先生
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