
新しい時代のお金の教科書 (ちくまプリマー新書)
山口揚平
この本について
お金のことを考えるとき、「結局、何を基準に動けばいいのか」がモヤッとしてしまう瞬間ってありませんか。働いて給料をもらってはいるけれど、その“仕組みそのもの”がよく分からないまま流されている感じというか。特に、テクノロジーや価値観がどんどん変わる今の時代だと、なおさら足元がふわつきます。 この本が面白いのは、お金を「稼ぐもの」ではなく「つくるもの」として扱っているところです。といっても、壮大な話ではなく、信用の積み重ねがどうお金になるのかを、共同体・文脈・記帳といった人間くさい視点から丁寧に説明してくれます。読者が保存していた抜粋にもありますが、「お金は譲渡可能な信用」「貨幣とは文脈が浅いメディア」といった考え方が入ってくると、今の仕事や発信で積んでいる価値の見え方がじわっと変わってきます。 個人的に効いたのは、業界ではなく“満たしている欲求”で物事を見るという話と、「信用=価値の累積」という視点です。これを知ってから、目の前の仕事をどう見直すか、日々の行動をどう整えるかが少しだけクリアになりました。何を使って、どこに貢献し、どんな文脈を守るのか。その積み重ねが未来のお金になる、という感覚が腹に落ちてきます。 今の経済の変化に置いていかれている気がする人、自分の“信用”のつくり方に実感が持てていない人には特に刺さると思います。お金の不安を煽るのではなく、「目の前の世界をどう捉え直すか」にそっと光を当ててくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第2章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの30%が集中しています。
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