
水滸伝 一 曙光の章 (集英社文庫)
北方謙三
集英社 / 2006-10-18
累計読者数9
平均ハイライト数 3.6件/人
推定読了時間 約4時間32分
star総合評価 50/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 50%
この本について
忙しい毎日の中で、自分の限界がどこにあるのかもよく分からず、気づけば心だけが置いていかれるような感覚になることがあります。もっとやれそうな気もするのに、踏み込む勇気が出ない。あるいは、誰かの期待に応えようとして、自分の軸がどこにあるのか曖昧になっていく。そんなときに『水滸伝』を読むと、物語の熱さよりも、人の弱さや迷いに向き合う姿のほうが静かに響いてきます。 たとえば、体の限界を超える経験をしながらも「心は自分で鍛えるしかない」と言われる場面。力づくではどうにもできない部分こそ、最後に向き合うべき場所なんだと、妙に腹落ちしました。また、誰かに尽くすように見えて実は「自分のためにやっている」と気づく人物の姿は、他人のためと自分のための境界が曖昧な日常に、少しだけ整理をくれる感じがあります。さらに、子供の眼で物事を見直す場面は、当たり前と思い込んでいた判断の基準をやわらかく揺らしてくれました。正しさを積み上げるというより、一度ほぐしてもらうような感覚に近いです。 強さや覚悟みたいな言葉に距離を感じる人ほど、この物語の人物たちが背中で語る「弱さごと生きる感じ」がしっくりくると思います。自分のペースで踏み出したい人に刺さる一冊です。
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出版社による紹介
十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた――。世直しへの強い志を胸に、漢(おとこ)たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。第九回司馬遼太郎賞を受賞した世紀の傑作、待望の電子書籍版配信開始。
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