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水滸伝 十九 旌旗の章 (集英社文庫)

水滸伝 十九 旌旗の章 (集英社文庫)

北方謙三

集英社 / 2008-04-18

累計読者数7
平均ハイライト数 14.6件/人
推定読了時間 約4時間46分
star総合評価 64/100
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check_circle推定完走率 69%

この本について

仕事で負けが込んだり、判断を誤った気がして、ふと気持ちの芯が折れそうになる時があります。踏ん張りたいのに、どこに向かえばいいのか一瞬わからなくなるあの感じ。強くあろうとするほど、自分の弱さに驚くような時もあります。 『水滸伝 十九』の抜粋を読んでいると、まさにその「折れた瞬間」を抱えたまま動く人間たちが、何度も描かれています。楊令が迷いを見せた途端に史進が突き落とす場面も、宋江が自分の逃げを恐れて足の腱を切った告白も、見栄や理屈の前にまず“揺れる心”が置かれている。だからこそ、彼らが次にどう動くのかが妙に現実的で、読んでいる側の腹にも落ちてきます。 この巻が効いてくるのは、負けた時の自分の扱い方を、少しだけ変えてくれるところだと思います。たとえば、楊令が「生きる、生きる」と叫びながら跳ぶ場面は、決意というより開き直りに近い。公孫勝や燕青の会話からは、人は必ずしも全部を見せないという当たり前の事実を、静かに受け入れる感覚が伝わってきます。こういう“現実の重みを背負った視点”が、強さを押しつけてこないのに、不思議と前に出る力になる。 自分の弱さを抱えたまま、それでも動くしかない人に刺さる巻です。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

最終決戦の秋(とき)が訪れる。童貫(どうかん)はその存在の全てを懸けて総攻撃を仕掛けてきた。梁山泊は宋江(そうこう)自らが出陣して迎え撃つ。一方、流花寨(りゅうかさい)にも趙安(ちょうあん)が進攻し、花栄(かえい)が死力を尽くし防戦していた。壮絶な闘いによって同志が次々と戦死していく中、遂に童貫の首を取る好機が訪れる。史進(ししん)と楊令(ようれい)は、童貫に向かって流星の如く駈けた。この国に光は射すのか。漢(おとこ)たちの志は民を救えるのか。北方水滸、永遠の最終巻。
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