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水滸伝 十 濁流の章 (集英社文庫)

水滸伝 十 濁流の章 (集英社文庫)

北方謙三

集英社 / 2007-07-20

累計読者数3
平均ハイライト数 11.3件/人
推定読了時間 約4時間52分
star総合評価 52/100
menu_book精読型
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この本について

仕事でも人間関係でも、「自分の判断はこれでいいのか」と揺れる瞬間ってありますよね。立場が上がるほど、誰にも言えないまま抱えこむことも増えていきます。そんな気持ちで読み始めると、『水滸伝 十 濁流の章』の人物たちが交わす言葉が、不思議と現実の悩みに重なってきます。 この巻で印象的なのは、肩書きや権限よりも「自分はどう思うのか」を問われ続ける場面が多いことです。軍令か、私情か。正しさか、覚悟か。どれも一発で答えが出るものじゃないのに、登場人物たちは迷いながら、それでも自分の足で立とうとします。土地も屋敷も捨てても人がついてくる男の話や、弟の死をひと月かけて受け入れた兄の言葉は、妙に胸に残りました。正解を掴むというより、「自分はどうありたいか」を静かに照らしてくれる感じです。 それに、人と人の距離感をどう扱うかも丁寧に描かれています。二百の兵しか連れてこなかった理由や、少しの臆病さが仲間を死なせてしまうという指摘など、人間関係の重さと温度がそのまま伝わってきます。強い者にも弱みがあり、勝ちも負けも実戦が育てていくという感覚は、仕事の現場にもそのまま持ち込めると思いました。 迷いながら責任を背負う感覚を知っている人に、とくに刺さる一冊です。自分がどう闘りたいのかを、少しだけ整理したい時に読みたくなる巻でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

官はついに地方軍の切り札・代州の呼延灼(こえんしゃく)将軍に出撃命令を下した。呼延灼は、一度だけなら必ず勝てると童貫(どうかん)に宣言し、韓滔(かんとう)らとともに、戦の準備を着々と進めていく。凌振(りょうしん)の大砲をはじめとして、恐るべき秘策を呼延灼は仕込んでいた。一方、梁山泊は晁蓋(ちょうがい)自らが本隊を指揮し、万全の布陣で戦に臨む。精強な軍同士の衝突が、静かに始まろうとしていた。北方水滸、血戦の第十巻。
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