
水滸伝 七 烈火の章 (集英社文庫)
北方謙三
集英社 / 2007-04-20
累計読者数6
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推定読了時間 約4時間41分
star総合評価 55/100
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この本について
仕事でも人間関係でも、「自分の選んだ道で本当にいいのか」と足が止まる瞬間ってありますよね。やると決めたはずなのに、心のどこかで揺れてしまう。誰かの言葉に背中を押してほしいわけでもないけれど、迷っている自分をごまかせもしない。そんなときに北方版『水滸伝』の人物たちの迷い方が、妙に現実と地続きに見えてきます。 たとえば、立ち止まるな、闘いながら考えろと言われて、完全には腑に落ちないまま進んでいく若者の姿。自分は馬鹿だと言いながら、それでも守るものを決めて歩く男の姿。あるいは、縁が結べず、諦めるしかないとわかっている兵士が、それでも星を見上げ続ける夜。こういう心の揺れ方が、人ごとに感じられないんです。強さや正しさでねじ伏せる物語ではなく、迷ったまま前に進む人間の重さがちゃんと描かれている。 この巻の面白さは、派手な戦いよりも、梁山泊に集まる人々が“自分の居場所をどうやって作っていくか”が丁寧に描かれているところだと思います。線を引くだけの作業にも緊張し、誰かの一言で胸がほどける瞬間があって、仲間になるとはこういうことなのか、としみじみ感じる。決め台詞より、こういう小さな場面が効いてきます。 自分の判断に迷いがある人、強さより“折れながら進む感覚”を知りたい人には、とても静かに響く巻です。
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出版社による紹介
聞煥章(ぶんかんしょう)が宋江(そうこう)の居場所を知った。宋江は太原府の山中に追い込まれ、一万数千の官軍に包囲されてしまう。陶宗旺(とうそうおう)が石積みの罠を仕掛け、攻撃に備える。官軍は包囲網をせばめ、ついに火攻めを開始した。飛竜軍、朱仝(しゅどう)と雷横(らいおう)の兵、さらに林冲(りんちゅう)の騎馬隊が宋江の元へ駆けつけていく。一方、青蓮寺(せいれんじ)は史進(ししん)率いる少華山の殲滅を目論む。その謀略に対して、史進はある決断を下した。北方水滸、動乱の第七巻。
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