
水滸伝 十二 炳乎の章 (集英社文庫)
北方謙三
集英社 / 2007-09-20
累計読者数4
平均ハイライト数 11.8件/人
推定読了時間 約4時間50分
star総合評価 60/100
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この本について
仕事でも人生でも、自分ではどうしようもない力に振り回される時がありますよね。理屈で進めたいのに、状況が噛み合わない。誰かの判断ミスに巻き込まれたり、責任だけが肩にのしかかったり。そんな時に踏ん張る理由がわからなくなって、静かにしんどくなる瞬間、僕もよくあります。 『水滸伝 十二 炳乎の章』は、そんな “割り切れない状況の中で生きていく人間” を、淡々と、でもものすごく誠実に描いています。例えば、自分の誤りで部下を死なせた呼延灼が、戦が終わってから噛みしめる後悔とか、借りを返すだけのつもりで人生を決めてしまう関勝の迷いとか。強さと弱さを同時に抱えた人たちが、自分を持て余しながらも動き続ける姿が、妙に現実に引き寄せてくるんです。誰も混乱していないように見えて、内心は悲しみでいっぱい、という描写も、仕事の現場を知っている人ほど刺さるはずです。 読んでいて感じたのは、無理に前向きにならなくてもいいけれど、自分がやれる範囲の一手を積み重ねていくしかない、という静かな実感でした。旗を持ち続けただけの兵に「よくやった」と伝える場面のように、自分では取るに足らないと思っている行動が、誰かを支えていることもある。逆に、うまくいかない時に諦める判断だって、潔さとして描かれる。 自分の弱さも、周りの不完全さも抱えたまま歩くしかない人に届く一冊だと思います。
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出版社による紹介
青蓮寺(せいれんじ)は執拗に闇塩の道の探索を続け、ついに盧俊義(ろしゅんぎ)の捕縛に成功した。過酷な拷問を受ける盧俊義を救うため、燕青(えんせい)は飛竜軍とともに救出へ向かう。一方、北京大名府に残る闇塩の道の証拠を回収すべく、宋江(そうこう)自らが梁山泊全軍を率いて出動する。それに対して青蓮寺は、雄州の関勝(かんしょう)将軍に出陣の命を出した。宣賛(せんさん)と策を練り、梁山泊の盲点を見極めた関勝が静かに進軍する。北方水滸、極限の第十二巻。
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