
李陵・山月記 弟子・名人伝 アニメカバー版 「文豪ストレイドッグス」×角川文庫コラボアニメカバー
中島 敦
累計読者数3
平均ハイライト数 17件/人
star総合評価 51/100
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この本について
仕事でも創作でも、「自分には決定的に何かが足りない気がする」「本気を出したら傷つきそうで、一歩踏み切れない」というモヤモヤって、誰にでもあると思います。やればいいと頭では分かっていても、才能の不足を暴かれるかもしれない不安や、続ける苦しさに負けてしまう自分もいる。その後悔が、じわじわ胸に残るんですよね。 中島敦の『李陵・山月記 弟子・名人伝』は、そんな“自分の内側の弱さ”を真正面から描いてくる作品です。読者が保存している言葉を見ても、刺さっているのは派手な名言ではなく、「羞恥心」「空費された才能」「誰にも理解されない内側」みたいな、他人には言いづらい感情ばかり。山月記の“己は堪らなくなる”という嘆きも、名人伝の“瞬きすら制御する鍛錬”も、どれも極端なようでいて、日常のひとつの行動まで落とし込める感覚があります。 特に効くのは、自分の弱さを誤魔化すのではなく“そのまま材料にして前へ進む”という視点です。孔子と弟子たちの関係も、完璧な師弟ではなく、叱られ、反発し、それでも導かれていく不器用な姿として描かれています。理想を掲げて空回りしがちな人ほど、ここに救われる瞬間があるはずです。 「自分の弱さとどう付き合えばいいのか分からない人」に、静かに刺さる一冊だと思います。
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