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希望難民ご一行様~ピースボートと「承認の共同体」幻想~ (光文社新書)

希望難民ご一行様~ピースボートと「承認の共同体」幻想~ (光文社新書)

古市 憲寿、本田 由紀

光文社 / 2010-08

累計読者数3
平均ハイライト数 17.7件/人
推定読了時間 約6時間7分
star総合評価 44/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 19%

この本について

最近、がんばるほど視界がぼやけていく感じがすることありませんか。やればできると言われ続けてきたのに、実際は何を目指せばいいのか分からない。夢を追えと言われても、その夢がどこにつながるのかイメージできない。かといって今の生活に腹をくくれるほど割り切れてもいない。この中途半端な宙づりの感覚って、意外と共有しづらいものだと思います。 『希望難民ご一行様』は、そんなモヤモヤを「個人の気合不足」ではなく、社会の構造そのものから説明してくれる本でした。特に刺さったのは、希望を持てと言われ続ける一方で、その希望を冷却する仕組みがなくなってしまったという視点です。昔は受験や会社の仕組みが、ある意味で「あきらめ」を引き受けていたのに、いまは夢だけが肥大化してしまう。努力してもうまくいかない時に感じる閉塞感の正体を、ちゃんと言葉にしてくれます。 もう一つは、よく語られる「コミュニティ」万能説への距離感です。居場所が力になるのは確かだけれど、そこで全部が解決するわけじゃないし、むしろ閉鎖性のリスクもある。その冷静さが、変にポジティブに背中を押すよりも、現実を直視する勇気につながるように感じました。 夢を追うべきか、あきらめるべきか、その手前で立ち止まっている人に特に刺さる本です。自分のつまずきがどこから来ているのかを、静かに整理したい時にちょうどいい一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

最近、「コミュニティ」や「居場所」は、若者や生きづらさを抱えた人を救う万能薬のように語られることが多い。しかし、それは本当なのか。本書は、「世界平和」や「夢」をかかげたクルーズ船・ピースボートに乗り込んだ東大の院生による、社会学的調査・分析の報告である。なんらかの夢や希望をもって乗り込んだはずの船内で、繰り広げられる驚きの光景。それは、日本社会のある部分を誇張した縮図であった。希望がないようでいて、実は「夢をあきらめさせてくれない」社会で、最後には「若者に夢をあきらめさせろ!」とまで言うようになった著者は、何を見、何を感じたのか。若者の「貧しさ」と「寂しさ」への処方箋としてもちあげられる「承認の共同体」の可能性と限界を探っていく。
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