
ドメスティック・バイオレンスの真実
梶山寿子
ディスカヴァー・トゥエンティワン
この本について
人間関係で「なんとなく嫌な予感がするのに、理由がうまく言語化できない」とか、「人に相談するほどじゃないと思い込んでしまう」ことってありませんか。頭ではおかしいとわかっているのに、相手の機嫌や言葉に振り回されて、自分の感覚が信じられなくなるあの感じです。読んでいて、あの“直感を押し殺してしまう”プロセスがどんなふうに起きるのか、すごく丁寧に説明されている本だなと感じました。 『ドメスティック・バイオレンスの真実』は、暴力を「殴る・殴られる」という枠から外して、支配やコントロールの構造として見せてくれます。相手がなぜああ振る舞うのか、被害者がなぜ動けなくなっていくのか、その因果が一本の線でつながるような感覚がありました。特に、無力感がどう学習されていくのか、そして「愛」という言葉がどう権力の道具になるのか。そのあたりが、自分の過去の対人関係にも静かに重なって、読みながら何度も立ち止まりました。 もうひとつ大きかったのは、「被害者は悪くない」と言葉にされることの重みです。法律の話や統計も出てきますが、最終的に救うのは身近な誰かが気づいて声をかけることなんだと、現実的な形で示されます。加害者が公の場では“普通の人”を装えること、暴力の最中に冷静であるという証言など、聞いたことがあってもここまで体系的に整理されると、自分の見える世界が一段クリアになる感じがしました。 関係の中で「おかしい」と思いながらも説明がつかずに苦しんだ経験がある人には、特に刺さる本だと思います。自分の感覚を取り戻すための土台を、少しずつ作ってくれる一冊でした。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第9章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの51%が集中しています。
読書の順序
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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more
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