
反省させると犯罪者になります(新潮新書)
岡本 茂樹
新潮社 / 2013-05-17
この本について
人の失敗に向き合うとき、「まず反省させるべきか」「でも追い詰めすぎるのも違う気がする」と揺れることがよくあります。自分が誰かに怒りを感じたときも、「この人はなぜこんな行動をしたんだろう」と思いたくても、実際はそんな余裕がないまま関係がこじれることもあります。僕自身、このあたりで何度もつまずいてきました。 『反省させると犯罪者になります』は、そのモヤモヤに静かに輪郭を与えてくれる本でした。抜粋にあるように、加害者が「反省できない」のは性格の問題ではなく、自分の痛みすら扱えない状態にあるからだと説明してくれます。そして、問題行動が起きた直後ほど、反省を強要するよりも、まずその人の抱えてきた寂しさや怒りを受け止める方が、結果として立ち直りにつながるという視点が具体的に語られます。反省文を書かせる前に、その人の中にどんな傷が積もってきたかを一緒に探っていく姿勢こそが必要なんだと、腑に落ちました。 もう一つ印象的だったのは、人は自分がされたように人に返す、という指摘です。優しくされれば優しくできるし、冷たくされれば冷たさで返してしまう。これは極端なケースの話ではなく、日常の小さな関係にもそのまま当てはまります。誰かの行動の理由を短絡的に決めつける前に、一度立ち止まる余裕をくれる本でした。 「怒りより理解で関わりたいけど、どうしてもうまくいかない」という人には、かなり刺さると思います。
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多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの21%が集中しています。
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