
他力
五木寛之
幻冬舎 / 200509
累計読者数3
平均ハイライト数 52.3件/人
star総合評価 72/100
trending_up後半加速型
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この本について
最近、どう整えようとしても人生が揃わない感じが続くことがあります。努力しても結果がついてこなかったり、自分の気持ちや行動が矛盾だらけに見えて嫌になることもあると思います。そんなとき、無理に「一貫した正しい自分」になろうとするほど、かえって苦しくなるんですよね。 五木寛之『他力』は、その矛盾や不安を力づくで整理するのではなく、「人はそもそも泣きながら生まれ、整わないものとして生きていく」という前提から話を始めます。救いというより、姿勢の再設定に近い感覚です。たとえば、人生の矛盾を排除するのではなく受け入れる考え方や、「うまくいかない時期は他力の風が吹いていないだけ」と少し肩の力を抜く視点、自分の価値を他人との比較で決めないという静かな立ち位置など。どれも派手ではないのに、日常の呼吸が少し軽くなるものばかりです。 特に刺さるのは、「諦める=明らかに見る」という姿勢や、マイナスの勇気から本当のプラスが生まれるという考え方です。落ち込みの底で無理に前向きになろうとしなくてもいい、という肯定は、行動を促すより先に心の居場所をつくってくれます。 自分を責める癖が強い人や、変わりたいのに力が入らない人に向く本だと思います。派手な解決はないけれど、静かに日々の足場をつくり直したいときに効く一冊です。
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