
一流の想像力 (PHPビジネス新書)
高野 登
PHP研究所 / 2013-05-31
この本について
仕事をしていると、相手の想定外に出くわしたり、自分の返しがその場しのぎになってしまったりして、「もう少し先を読めたらな」と思うことがよくあります。目標を立てても、途中のプロセスがぼんやりしているせいで動きが遅くなることもあるし、相手の気持ちを汲んだつもりが、こちらの価値観を押しつけていただけだった、という経験も少なくないはずです。僕自身、そこを何度もつまずいてきました。 『一流の想像力』が効いてくるのは、まさにその「ちょっと先を描けない」感じに対してです。たとえば、問われたことに答えるだけでは仕事にならないとか、想定外を残すこと自体がプロではないという指摘は、耳が痛いけれど現場にいるとよくわかります。さらに、この本が繰り返し語る「相手がどう受けとめるかを想像する」という姿勢は、単なるホスピタリティ論ではなく、自分の言葉や行動をどう設計するかという具体的な視点をくれます。ゴールを決めて終わりではなく、そこに向かう布石をどう打つかまで描き切ること。その大事さを、実際のシーンを通して示してくれるのがありがたいところです。 特に刺さるのは、一人だけ気づけばいいのではなく、仲間が同じように気づける状態をつくる話や、100の努力をするという地味な積み重ねの部分です。想像力と聞くと感性の話に見えますが、ここでは「どれだけ相手の世界を理解するために努力できるか」という現実的な行動に落ちています。仕事の場面で、相手の一歩先に手を伸ばしたい人にはちょうどいい本だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの17%が集中しています。
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