
はつ恋(新潮文庫)
ツルゲーネフ、神西清
文藝春秋 / 2007-07-10
累計読者数4
平均ハイライト数 17.5件/人
推定読了時間 約2時間41分
star総合評価 59/100
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この本について
恋愛の記憶って、時間がたつほど「きれいに整理したつもり」になってしまうんですが、ふとした瞬間に、当時のどうしようもない胸のざわつきだけが甦ることがあります。気持ちの名前もつけられないし、大人の理屈では処理しきれない。あのどうにも扱えない感情に、いまだに説明がつかないまま残っている人も多いんじゃないでしょうか。 ツルゲーネフの『はつ恋』は、その“名前のつかない感情の渦”を、まるごと差し出してきます。読者が保存した抜粋の多くは、主人公の揺れっぷりに引かれているように見えました。嫉妬して、すねて、誇らしくなって、また落ち込んで、それでも惹かれてしまう。ジナイーダが発するちょっとした仕草や、声の響き、触れられた時の体温。その全部に振り回されていく十六歳の「どうにもならなさ」が、妙にリアルなんですよね。自分の中にあったはずの甘さと苦さが、ゆっくり起き上がってくる感じがあります。 物語としては遠い時代の出来事なのに、読んでいると、恋に落ちた瞬間の身体感覚――息が浅くなるとか、ちょっとした表情の変化だけで一日が左右されるとか――そういう細かい感触まで思い出させてくれるんです。これは“恋の真理”を語ってくれるというより、「あの頃の自分の輪郭」を思い出すための一冊なんだと思います。 昔の気持ちを、もう少し丁寧に扱ってみたい人に届く本です。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの31%が集中しています。
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出版社による紹介
14歳の秋。生まれて初めての恋。相手は20代後半の絵の先生。ちょっとずつ、ちょっとずつ心の距離を縮めながら仲良くなっていくふたりに、やがて訪れる小さな奇蹟とは……。毎日を生きる私たちに、ひととき魔法をかけてくれる、美しい魂の物語。かわいらしいイラスト満載で、心がぽかぽか温まる宝石のような一冊。
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