
小説 秒速5センチメートル (角川文庫)
新海 誠
累計読者数6
平均ハイライト数 19.5件/人
推定読了時間 約3時間44分
star総合評価 62/100
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この本について
人間関係って、いざ距離ができた途端に「どこまで踏み込んでいいのか」分からなくなったりしますよね。昔の気持ちほど強いはずなのに、いざ向き合おうとすると急に怖くなる。時間がたつほど、あのときの自分の正しさも曖昧になっていく。今回の抜粋を読んでいて、そんなモヤモヤに心当たりがある人が多いんじゃないかと思いました。 『小説 秒速5センチメートル』がすごいのは、初恋のキラキラを描いているからではなく、あの瞬間に確かにあった“強い思い”が時間にゆっくり侵食されていく現実まで正面から描いているところです。「手紙を渡せても渡せなくても、結果は大きく変わらなかったかもしれない」と語る視点や、相手の拒絶を勘違いしてしまう微妙な揺れ、誰かを思いながら別の誰かと過ごしてしまう罪悪感。読んでいて痛いくらいリアルで、自分でも整理しきれていなかった気持ちが静かに形になっていきます。 とくに刺さるのは、「想いが強すぎるほど関係を食い尽くしてしまう」ところや、「誰かの承認に支えられてきた自分が、それを手放せなくなる」ような場面。あの頃の気持ちを美化も否定もせず、「それも自分の一部だったんだ」と受け止められるようになるのが、この本の一番の効きめだと思います。 昔の恋や人間関係を引きずりがちな人、あるいは“あの時の自分”との付き合い方に迷っている人には、静かに効きます。
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出版社による紹介
「桜の花びらの落ちるスピードだよ。秒速5センチメートル」いつも大切なことを教えてくれた明里、そんな彼女を守ろうとした貴樹。小学校で出会った2人は中学で離ればなれになり、それぞれの恋心と魂は彷徨を続けていく―。劇場アニメーション『秒速5センチメートル』では語られなかった彼らの心象風景を、新海誠監督みずからが繊細な筆致で小説化。1人の少年を軸に描かれる、3つの連作短編を収録する。
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