
生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ! (筑摩選書)
森岡正博
筑摩書房 / 20201015
累計読者数45
平均ハイライト数 55.8件/人
star総合評価 79/100
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この本について
「生まれてこなければよかった」とまでは言わなくても、自分の存在そのものに理由を見いだせない瞬間って、誰でもふっと訪れると思います。しかも、その気持ちを抱えたまま日常を回していると、他人との関わりの中で感じた喜びまで否定してしまいそうになる。その矛盾に気づいたとき、じゃあ自分はどう生きればいいのか…と手が止まるんですよね。 森岡さんのこの本は、その行き場のない感覚を「間違っていない」と受け止めつつ、そこから一歩だけ先を見るための視点をくれます。たとえば、誕生を肯定するにも否定するにも、「そもそもそれを感じている主体は誰なのか」と問い直す姿勢。あるいは、「生まれてこなかった世界」は想像できないという指摘が、悩みそのものの立ち位置を静かにずらしてくれます。そして、ファウストの「おまえは生きなければならない」という言葉の扱い方も、押しつけではなく、そう思えていた瞬間がかつてあったかどうかを見に行くような温度なんです。 読んでいて感じたのは、人生を無理に肯定する本ではないということ。むしろ暗闇をいったんくぐり抜けた人の視界に灯る小さな光のほうを、一緒に確かめていく本です。自分の存在理由を即答できないまま生きている人ほど、静かに刺さる気がします。
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出版社による紹介
自分が生まれてきたことを否定する思想は、長い歴史を持つ。古今東西の哲学・思想、文学を往還し、この思想を徹底検証。その超克を図る「生命の哲学」の試み!
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