
輝ける碧き空の下で 第一部(上)(新潮文庫)
北 杜夫
新潮社
累計読者数3
平均ハイライト数 2.7件/人
推定読了時間 約4時間50分
star総合評価 43/100
boltライト読書型
check_circle推定完走率 90%
この本について
仕事にしても生活にしても、「自分が立っている場所の当たり前って、本当に当たり前なのか?」とふと立ち止まることがあります。慣れている環境に染まりすぎて、外の世界を考える余裕がなくなるというか。そういう時に、遠い時代や土地で生きた人たちの視点を借りると、自分の基準が少し揺さぶられます。 北杜夫『輝ける碧き空の下で』を読んでいて、移民たちが初めて洋式便所に出会い、水を流すという発想そのものを持てなかった場面に、保存してくれた方の気持ちがすごく分かる気がしました。文化や生活の違いって、派手な出来事よりも、こういう日常の細部で一番リアルに現れるんですよね。九円十円の賃金の感覚の違いも、辞書で調べないと意味がつかめない語彙も、そこに生きた人たちの“肌ざわり”をそのまま残しているように感じます。 この本が効いてくるのは、歴史を知るというより、自分の物差しの限界を静かに教えてくれるところです。想像の外側にある生活や価値観に触れることで、自分の判断や悩みが少し広い視野で見直せるというか。背中を押されるというより、肩の力が抜ける種類の気づきです。 過去の人の暮らしを「遠い話」と片づけたくない人、あるいは、自分の今の感覚をいったん外から見直したい人には、しみ込む場面が多いと思います。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの75%が集中しています。
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出版社による紹介
明治四十一年、第一回ブラジル移民七百九十一名を乗せ笠戸丸がサントスに入港した。夢と希望に満ちた彼らを待ち受けていたのは、苛酷な自然と厳しい労働だった――。大農場で農奴にひとしい生活を送る井原・山口家の人々。色々な職業を転々とする香山六郎。農場主に支配されない日本人入植地を夢みる平野運平。紺碧の空の下、苦闘する初期移民の姿を描いた構想十余年の大作第一部。
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