
私をくいとめて (朝日文庫)
綿矢 りさ
株式会社朝日新聞出版 / 2020-02-07
累計読者数4
平均ハイライト数 9件/人
推定読了時間 約2時間22分
star総合評価 55/100
trending_up後半加速型
check_circle推定完走率 66%
この本について
なんとなく毎日が不満で、でもその理由をうまく言語化できないときってありますよね。人との距離感も、仕事との向き合い方も、「これでいいのかな」と思いながら、とりあえず今日をこなしてしまう感じ。自分もよくそのループにハマります。 『私をくいとめて』は、そのモヤモヤを無理に解決しようとしないまま、でも少しだけ位置をずらして見せてくれる小説でした。たとえば「根本的に必要じゃなくても、生活にあるとうれしい存在」の話は、誰かを必要とできない自分に落ち込んだとき、救われる感覚があります。必要か不要か、白黒つけようとしていた思考が、じわっとほぐれていくんです。 また、孤独でいるのが自然体なのに、その孤独に自分がゆっくり侵食されていく感じとか、仕事で「必要とされる喜びと利用される悲しみ」が混ざる瞬間とか、言葉にしにくい感情を正面から代弁してくれる場面が多い。だから読んでいると、自分のなかの小さな痛みが「これ、私だけじゃないんだ」と静かに整っていく感覚があります。 大きく人生が変わるとか、答えが見つかるとか、そういう類の本ではないです。でも、日々の「なんでこんなにしんどいんだろう」という疑問の横に、そっと別の視点を置いてくれる一冊でした。刺さるのは、「人との距離がうまく取れなくて、自分の扱いに迷っている人」だと思います。
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多くの読者は第10章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの33%が集中しています。
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出版社による紹介
黒田みつ子、もうすぐ33歳。一人で生きていくことにも抵抗はなく、悩みは脳内の分身「A」に相談。でも、いつもと違う行動をして何かが決定的に変わってしまうのが怖いんだ……。同世代の気持ちを説得力をもって描く著者の、待望の文庫化。(解説:金原ひとみ)
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