
夜明けのすべて
瀬尾まいこ
水鈴社 / 2020-10-20
累計読者数10
平均ハイライト数 3.1件/人
推定読了時間 約3時間20分
star総合評価 57/100
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この本について
仕事の場で、ふと「自分はどう見られているんだろう」と気になって動きが固くなる日があります。誰かの一言で急に救われることもあるし、逆にちょっとした評価に振りまわされることもある。周りに合わせたいのか、自分のためにやっているのか、その境目がよくわからなくなる瞬間ってありますよね。 『夜明けのすべて』は、その曖昧さをごまかさずに描いてくれる小説でした。登場人物たちの「気を遣っているんじゃなく、自分が好きでやっているのかもしれない」という気づきは、無理に前向きになる話ではなくて、日々の小さな行動に“別の見え方”をくれる感じがあります。ほんの短いやりとりで心がほどける場面も多くて、「人との距離の取り方って、こんなに緩くていいんだ」と思わされました。仕事について語られる言葉も、立派な使命感じゃなく、生活の延長に近いリアルさがあって、自分の時間に意味を持たせたいだけなんだよなと静かに腑に落ちます。 強いドラマが起きるわけではないけれど、何も起きない日々の積み重ねがちゃんと動いていることを思い出させてくれる物語でした。自分の「気の使い方」に少しでも違和感がある人に刺さると思います。
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出版社による紹介
「知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。」 人生は思っていたよりも厳しい。でも、救いとなる光だってそこら中にある。 ささやかだけれど特別な、生きるのが少し楽になる、全く新しい物語。 映画「夜明けのすべて」 2024年2月公開! W主演:松村北斗 上白石萌音 監督:三宅唱 PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない美紗。パニック障害になり生きがいも気力も失った山添。 友達でも恋人でもないけれど、互いの事情と孤独を知り同志のような気持ちが芽生えた二人は、自分にできることは少なくとも、相手のことは助けられるかもしれないと思うようになり、少しずつ希望を見出していくーー。 人生は苦しいけれど、救いだってある。 そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描き出し、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語。 2019年に『そして、バトンが渡された』で本屋大賞を受賞し、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの、本屋大賞受賞後第一作。水鈴社創立初の単行本。 ●『夜明けのすべて』刊行にあたって 人生は想像より厳しくて、暗闇はそこら中に転がっていて、するりと舞い込んできたりします。でも、夜明けの向こうにある光を引っ張ってきてくれるものも、そこら中にきっとあるはずだと思いたいです。 いつも本が完成して思うことは、「楽しく読んでもらえることが一番だ」です。その思いは今回も変わりませんが、『夜明けのすべて』を読んでくださった方が、ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。 瀬尾まいこ 【著者プロフィール】 1974年、大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒。2001年、「卵の緒」で坊っちゃん文学賞大賞を受賞し、翌年単行本『卵の緒』で作家デビュー。2005年『幸福な食卓』で吉川英治文学新人賞、2008年『戸村飯店 青春100連発』で坪田譲治文学賞、2019年『そして、バトンは渡された』で本屋大賞を受賞。他の作品に『図書館の神様』『強運の持ち主』『優しい音楽』『あと少し、もう少し』『傑作はまだ』『私たちの世代は』など多数。
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