
シナリオ・センター式 物語のつくり方 プロ作家・脚本家たちが使っている
新井一樹
日本実業出版社 / 2023-07-28
この本について
物語を書こうとすると、つい「どう展開させるか」に意識がいってしまって、登場人物の気持ちを置き去りにしてしまうことがありませんか。自分もそうで、葛藤を描くべき場面をすべて飛ばしてしまい、あとで読み返して「なんでこんなに淡々としてるんだ…」と落ち込むことがよくありました。 この本は、まさにその“抜け落ちやすいところ”を丁寧に拾い上げてくれます。登場人物のアクションとリアクションがシーンをつくり、それが読者の感情を動かす――この当たり前のようで難しい部分を、かなり具体的に示してくれるんです。たとえば、「優しすぎる太郎」と「マイペースすぎる太郎」では同じ状況でも動き方がまったく変わる、という例。こういう違いがわかると、キャラクターがただの設定から“人間”に変わっていきます。そして、起で読者にどう心の準備をさせるか、登場人物の退場にすら理由が必要なことなど、書いていて迷子になりがちなポイントにもちゃんと手が届きます。 物語がうまく動かないとき、原因はアイデア不足ではなく、アイデアの「位置づけ」が曖昧なだけだったりします。この本は、大中小のパートで考えるという視点をくれるので、散らばった思いつきが“どこに置けばいいか”わかりやすくなるのもありがたいところです。 キャラが動かない、シーンが平坦になる、物語の芯がつかめない。そんなモヤモヤを抱えている人には、とても相性がいい一冊だと思います。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第3章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの14%が集中しています。
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