
文学は何の役に立つのか? (コルク)
平野啓一郎
コルク / 2025-07-16
累計読者数9
平均ハイライト数 7.6件/人
推定読了時間 約4時間55分
star総合評価 43/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 19%
この本について
最近、誰かを語ろうとすると自分の都合のいい言葉に寄せてしまう感覚や、「役に立っていないんじゃないか」という不安を抱えることが増えました。人との距離感も、自分の立ち位置も、うまくつかめないまま日々を回している感じがあります。 この本は、その迷いを直接解決するというより、もう少し呼吸しやすい場所に連れていってくれるタイプの一冊でした。例えば、他者を語るときに起きる歪みへの著者の警戒心に触れると、自分が感じていたモヤモヤが言語化されていく手応えがありますし、「役に立つかどうか」から少し離れたところに価値を置く視点を読むと、社会の物差しに合わせすぎていた自分に気づかされます。また、文学がもたらす共感の構造についての話は、誰かと本を介して語り合う時の安心感をそのまま説明してくれているようでした。 今の場所に閉じ込められているように感じる人、誰かをきちんと理解したいのにうまく距離がとれない人に静かに刺さる本だと思います。
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出版社による紹介
文学は、私たちの人生や社会に対して、どんな意味があるのだろうか。── 人間の生を真摯に見つめ、現代の問題群に挑み続ける小説家が、文学の力を根源から問う。大江健三郎、瀬戸内寂聴ら、先人たちの文業にも触れながら、芸術や社会へと多岐にわたる自らの思考の軌跡をたどり、読者を新たな視座へと誘う。 『ある男』『本心』『富士山』を執筆しながら、平野啓一郎は何を考えていたのか。創作と時代を映すエッセイ・批評集成。
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