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マチネの終わりに(文庫版) (コルク)

マチネの終わりに(文庫版) (コルク)

平野啓一郎

コルク / 2019-06-06

累計読者数59
平均ハイライト数 9.8件/人
推定読了時間 約5時間40分
star総合評価 56/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 33%

この本について

仕事や日常が慌ただしい時期って、ふと「自分は今どこに立っているんだろう」と不安になることがあります。先のことを考える余裕もないのに、過去の選択だけがやけに思い出されてしまう感じ。頭では「前に進まなきゃ」と思っても、気持ちが追いつかないまま時間だけが減っていくようで、妙に焦りませんか。 『マチネの終わりに』を読み返していて、抜粋された部分を見ると、多くの人が惹かれているのは“時間の感覚が揺らぐ瞬間”なんだなと感じました。未来が過去を変えてしまうというあの会話や、今さら伝えても何も変わらないかもしれない思い、それでも心だけは前に進もうとする姿。登場人物の迷いが、自分の日常の迷いと同じ温度で描かれていて、読んでいる側の呼吸が少し整ってくるんです。 この作品が効くのは、綺麗ごとではなく、具体的な「揺れ」を丁寧に扱ってくれるところです。 過去に囚われたまま現在を維持しようとする苦しさとか、誰かと一緒にいる時の自分を好きでいられるかどうかという小さな違和感とか、疲れ切った感覚の中でもう一度好きだったものに触れた瞬間の温度とか。私自身、読みながら「あ、こういうところで自分は立ち止まってたのか」と少しだけ掴めた気がしました。 静かに気持ちを立て直したい人、あるいは「過去・現在・未来」を同時に抱え込んで疲れてしまっている人には、じんわりと刺さると思います。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。 深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。 出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。 スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。 やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。 愛とは運命なのか、それとも、私たちの意志なのか? 芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。
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