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「カッコいい」とは何か (コルク)

「カッコいい」とは何か (コルク)

平野啓一郎

コルク / 2019-07-16

累計読者数25
平均ハイライト数 31.2件/人
推定読了時間 約6時間12分
star総合評価 72/100
menu_book精読型
check_circle推定完走率 36%

この本について

自分が「カッコいい」と思うものを誰かに笑われたり、逆に人の基準に流されてよく分からなくなる時ってあります。僕もSNSで人の評価が流れてくるたびに、「結局なにを基準に選べばいいんだろう」と迷うことが多いです。 この本が面白いのは、「カッコいい」を外見の話に閉じず、生理的な“しびれ”や、自分が何に鳥肌を立てるのかという感覚まで掘り下げているところです。読んでいるうちに、ただのセンス論ではなく、自分の判断がどこから生まれているのかが見えてくる。たとえば、みんなが追いかける外側の円に合わせるのではなく、内側の小さな円で生まれる独自のコードをどう拾うか、といった視点は、日々の選択にも置き換えやすいと感じました。 もう一つ刺さったのは、「名言を持つ人しかカリスマになれない」という指摘です。行動だけでは伝わらない、言葉が補助線になるという話は、仕事でも人間関係でもそのまま使えます。自分の中の基準を言語化しておかないと、簡単に誰かの“カッコよさ”に乗っ取られる、という怖さもあります。 流行や評価軸に揺れやすい人、自分の感覚に確信が持てないまま生きてきた人には特に刺さると思います。結局、「カッコいい」を考えることは、自分がどんな生き方を選びたいのかを考えることなんだと、静かに整理してくれる一冊でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

本書は、「カッコいい」男、「カッコいい」女になるための具体的な指南書ではない。そうではなく、「カッコいい」という概念は、そもそも何なのかを知ることを目的としている。 「カッコいい」は、民主主義と資本主義とが組み合わされた世界で、動員と消費に巨大な力を発揮してきた。端的に言って、「カッコいい」とは何かがわからなければ、私たちは、20世紀後半の文化現象を理解することが出来ないのである。 誰もが、「カッコいい」とはどういうことなのかを、自明なほどによく知っている。 ところが、複数の人間で、それじゃあ何が、また誰が「カッコいい」のかと議論し出すと、容易には合意に至らず、時にはケンカにさえなってしまう。 一体、「カッコいい」とは、何なのか? 私は子供の頃から、いつ誰に教えられたというわけでもなく、「カッコいい」存在に憧れてきたし、その体験は、私の人格形成に多大な影響を及ぼしている。にも拘らず、このそもそもの問いに真正面から答えてくれる本には、残念ながら、これまで出会ったことがない。 そのことが、「私とは何か?」というアイデンティティを巡る問いに、一つの大きな穴を空けている。 更に、自分の問題として気になるというだけでなく、21世紀を迎えた私たちの社会は、この「カッコいい」という20世紀後半を支配した価値を明確に言語化できておらず、その可能性と問題が見極められていないが故に、一種の混乱と停滞に陥っているように見えるのである。 そんなわけで、私は、一見単純で、わかりきったことのようでありながら、極めて複雑なこの概念のために、本書を執筆することにした。これは、現代という時代を生きる人間を考える上でも、不可避の仕事と思われた。なぜなら、凡そ、「カッコいい」という価値観と無関係に生きている人間は、今日、一人もいないからである。 「カッコいい」について考えることは、即ち、いかに生きるべきかを考えることである。 ――「はじめに」より
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