
祝祭と予感 (幻冬舎文庫)
恩田陸
累計読者数8
平均ハイライト数 5.9件/人
推定読了時間 約3時間43分
star総合評価 52/100
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この本について
日々仕事をしていると、自分が見ている世界がどれだけ「訳されたもの」なのか分からなくなる時があります。本当はもっと複雑で揺れているはずなのに、言葉や常識の枠に押し込んでしまう感じ。うまく説明できない感覚ほど、置き場所に困るんですよね。 『祝祭と予感』を読んでいて、抜粋された部分に強く共感しました。能の橋を「出ていく場」ではなく「帰っていく場」と捉える視点も、楽譜が作曲家のイメージの最大公約数にすぎないという話も、どれも「世界はそんなに単純じゃない」という、でも少し救われるような視点をくれます。自分が感じていた“説明できない揺らぎ”を、そのまま肯定してくれるような読書体験でした。 音楽や舞台の話が多いのに、どれも生活にそのまま持ち帰れるのがこの本の面白いところです。たとえば、人の才能をどう扱うかとか、表現が原石から形になるまでの距離感とか、仕事で悩んでいるときに妙に刺さります。曖昧なものを曖昧なまま受け取る余裕を思い出させてくれる本です。 「物事をすぐに一つの正解にまとめられないタイプの人」に、特にしっくり来ると思います。
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出版社による紹介
大ベストセラー『蜜蜂と遠雷』、待望のスピンオフ短編小説集!大好きな仲間たちの、知らなかった秘密。入賞者ツアーのはざま亜夜とマサルとなぜか塵が二人のピアノの恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。芳ヶ江国際ピアノコンクールの審査員ナサニエルと三枝子の若き日の衝撃的な出会いとその後を描いた「獅子と芍薬」。作曲家・菱沼忠明が課題曲「春と修羅」を作るきっかけになった忘れ得ぬ教え子の追憶「袈裟と鞦韆」。ジュリアード音楽院プレ・カレッジ時代のマサルの意外な一面「竪琴と葦笛」。楽器選びに悩むヴィオラ奏者・奏へ天啓を伝える「鈴蘭と階段」。巨匠ホフマンが幼い塵と初めて出会った永遠のような瞬間「伝説と予感」。全6編。
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