
断片的なものの社会学
岸政彦
有斐閣 / 2015-05
累計読者数18
平均ハイライト数 16件/人
star総合評価 56/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 24%
この本について
人と接するとき、自分でも説明しきれないモヤモヤが残ることがあります。誰かの痛みをわかったつもりになっていたり、逆に踏み込みすぎるのが怖かったり。日常のささいな場面で立ち止まることが増えるほど、「自分は他者とうまくやれているのか」という気持ちがじわっと湧いてきます。 『断片的なものの社会学』は、その正解のない戸惑いを、きれいに整理するのではなく、「そのまま抱えていてもいい」と示してくれる本でした。壊れた時計を捨てるときの妙な胸の痛みや、普通という言葉の裏側にある“何も経験しなくて済む”人々の存在。他者に近づきたいのに、どこかで立ち止まってしまう感覚。読んでいると、自分の中にも似た断片がたくさんあることに気づきます。無理に普遍的な物語にまとめず、具体的な情景のまま差し出されるので、こちらの記憶のどこかも自然と刺激されていく感じがあります。 この本は、他者との距離感に悩む人や、自分の感受性の扱いに迷う人に静かに刺さると思います。答えはくれないけれど、今まで「説明のしようがない」と放置していた気持ちに、そっと光を当ててくれるような一冊です。
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出版社による紹介
社会学者が実際に出会った「解釈できない出来事」をめぐるエッセイ。
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