
企画書は1行 (光文社新書)
野地 秩嘉
累計読者数3
平均ハイライト数 22.3件/人
推定読了時間 約4時間30分
star総合評価 55/100
menu_book精読型
この本について
企画書を書いていると、どうしても「情報を漏らさず詰め込まなきゃ」と力が入ってしまう時があります。でも、書けば書くほど読み手の反応が遠ざかる感じがして、机の前で手が止まる。相手の心に届くとは何なのか、そもそも企画ってどう生まれるのか…そんなモヤモヤに向き合っている人には、この本がかなり落ち着くと思います。 読んでいて印象的なのは、「一行で相手の頭に風景を浮かばせる」という考え方です。ただのキャッチコピーではなく、その一行が企画そのものの核になるという感覚。部屋にこもって文章をこねるのではなく、人に会ったり、現場を歩いたりしながら種を拾う姿勢も語られていて、企画を作るという行為が急に立体的に見えてきます。未来のお客さんがどんな顔をしているのか想像しながら書くという話も、きれいごとに聞こえるけれど、実際の作業で何を手がかりにすればいいかが具体的に示されていて、妙に腑に落ちます。 特別な才能よりも、観察することや視点を変えること、そして「まずは目の前の丘に登ってみる」ような地に足のついた態度が繰り返し語られるので、自分の企画の行き詰まりを責めすぎなくていいんだな、と肩の力が抜けました。企画書を書いていて「どうも薄っぺらい」「伝わっている気がしない」と悩む人には、静かに効く一冊だと思います。
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