
ネトウヨ化する日本 暴走する共感とネット時代の「新中間大衆」 (角川EPUB選書)
村上 裕一
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この本について
オンラインで流れてくる言葉に、なんとなく息苦しさを感じることがあると思います。誰かの怒りに巻き込まれたくないのに、距離を置くほど世界が平坦に見えてきたり、逆に何が正しいのか判断できなくなったり。僕自身、そういう状態に入ると、意見を持つことそのものがしんどくなる瞬間があります。 この本が面白いのは、そうしたモヤモヤを「ネットの空気が悪いから」の一言で片付けないところです。たとえば、批評や倫理的な距離をどうとるかという問題を、イロニーではなく「ヒューモア」として捉え直す視点はとても助けになります。皮肉で身を守るのではなく、もう少し呼吸しやすい場所から世界を見る方法があるのだと気づかされます。また、スマホが常に手元にある生活の中で、情報とのつながり方そのものが自分の気分や判断を左右している、という当たり前の事実を丁寧に指摘してくれるのもありがたいところです。自分の反応が「個人の性格」ではなく、構造の影響を受けているという理解は、変に自分を責めずにすみます。 世の中の空気に過敏になりやすい人や、ネットでの議論に疲れがちな人に特に刺さると思います。僕も読みながら、少しだけ身の置き方を調整できる感覚がありました。
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