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システムはなぜダウンするのか

システムはなぜダウンするのか

大和田 尚孝 and 日経コンピュータ

日経BP / 2009-01-26

累計読者数4
平均ハイライト数 42.3件/人
推定読了時間 約6時間43分
star総合評価 65/100
start序盤集中型
check_circle推定完走率 25%

この本について

システムに関わっていると、「なぜ昨日まで動いていたものが、今日いきなり落ちるんだろう…」みたいな理不尽に出会うことが多いですよね。自分もトラブル対応のとき、原因が見えなくてイラつくというより、ただ途方に暮れる瞬間があります。特に桁あふれとかデッドロックとか、教科書で名前だけ知っていても、実際の現場でどう起きるのかまでは腹落ちしないまま終わってしまいがちです。 この本は、まさにその「腹落ちしない部分」を丁寧に地面まで降ろしてくれる感じがありました。例えば、2038年問題や桁あふれみたいに“予測しづらいのに確実に来る”類のトラブルを、実際のシステムでどう起きたかの具体例つきで理解できること。あるいは、更新ロックや排他制御の失敗がどうしてデッドロックにつながるのか、机上の理論じゃなくて運用テストや待機系サーバーの挙動まで含めて語られること。さらに、「刷新したばかりのシステムが一番怪しい」という、現場ではみんな分かってるけど言語化されてない感覚まできちんと拾ってくれます。 読んでいて思ったのは、システム障害って“技術的な弱点”よりも“思い込み”や“きっかけのなさ”で起きることが多いんだな、という視点の変化でした。テスト不足と言うと雑に聞こえますが、ブラックボックス・テストとホワイトボックス・テストのどちらに穴が空きやすいのか、そもそも何を見落としやすいのかが具体的に描かれていて、自分の仕事の点検ポイントが自然と増えます。 「障害対応で毎回消耗してしまう人」や「原因の特定が苦手なまま現場に放り込まれている人」には、けっこう刺さると思います。読んでいきなり劇的に強くなるわけではないけれど、少なくとも“なんとなくの不安”が“理解できる不安”に変わる、その一歩になる本でした。

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書籍情報(出版社紹介・目次)expand_more

出版社による紹介

銀行ATM停止、座席予約不能、株の誤発注――原因とメカニズムを徹底解説! 24時間利用できて当たり前、正常稼働して当然。社会インフラとして便利な世の中を支えている企業や官公庁の情報システムが、ひとたびダウンすると大きなトラブルを生みます。多くの情報システムのトラブル事例を追ってきた日経コンピュータ誌の記者が、過去10年間に発生したダウン事例を冷静な視点で分析。システムを正常稼働させる技術とダウンの原因を、多くの実例を交えながら体系だって解説します。 特徴1:「ダウン」という切り口から見る信頼性のしくみ 情報システムは、例外的な状況も想定して正常に動くためにさまざまな技術を取り入れ、運用ルールにもとづいて利用しています。しかしそうした技術や工夫を施し、テストを繰り返しても、システム・ダウンは起きています。本書では、まず、正常稼働のための 基本的技術や運用方法を説明し、続いて、そうした技術があるにもかかわらず、実際に起きたダウン事例を取り上げて、現実にどの部分にダウンの要因が潜んでいたかを見ていきます。 特徴2:システム・ダウンの原因を4つに分類し解説! システム・ダウンの原因はさまざまで、複数の要因が絡んでいることもありますが、突きつめると1つの原因にたどり着きます。本書では、「ソフトウエアの不具合」「性能・容量不足」「設定・操作ミス」「不慮の事故」の4つに分類し、根本原因がどういう不具合を次々に引き起こしダウンにつながっていたか、複雑に絡みあう原因をひも解いてきます。
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