
伝説の灘校国語教師の「学問のすすめ」
橋本 武
PHP研究所 / 2015-03-02
この本について
仕事でも読書でも、つい「効率よくインプットしなきゃ」と焦ってしまうことがありませんか。読んだはずなのに全然覚えていないとか、読むこと自体が作業みたいになってしまうとか。自分もよくその沼に落ちます。そんなときに思い出すのが、この本で語られている「ゆっくり読む」「書いてみる」という、ある意味で逆張りの姿勢でした。 橋本武さんは、安易に正解を急ぐほど身につかなくなると言います。読後に少しでも何か書こうとすると、読み方が変わる。流し読みができなくなって、一つひとつの行に立ち止まらざるを得ない。面倒にも見えるけれど、その“立ち止まり方”こそが読書の体験を自分のものに変えていくんだと、読んでいて妙に腹に落ちました。日記でも読後のメモでも、形はなんでもよくて、とにかく自分の言葉で外に出すと理解の深さがまったく違うんですよね。 また、急いで理解しようとすると何も残らないという指摘も、耳が痛いけれど救われるところがあります。スロー・リーディングは「のんびり読む」ではなく、作品の世界に入り込む読み方。読書を再び“体験”として取り戻すことで、勉強や仕事に直結する視点の変化が生まれる。付け焼刃ではなく、ゆっくり積み重ねたものだけが自分の糧になる、という感覚にハッとさせられました。 効率や量を求めすぎて読書が味気なくなってきた人に特に刺さる一冊です。読んだあと、自分の読み方を少しだけ丁寧に扱いたくなります。
読書インサイト
ハイライト密度
多くの読者は第1章に最もインサイトを感じており、全ハイライトの20%が集中しています。
読書の順序
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